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 生贄シリーズ

 魔姦地獄編
 
 短編 体育教師三田綾子から久々の武闘派ヒロインを描いた凌辱女子学園と並ぶ文庫三冊に及ぶ長編作品。
 
 物語は開発利権を巡り大鷹市を飲み込む地上げ計画から始まります。

 東北の一地方都市である大鷹市を通るミニ新幹線計画発表によって起こる地価高騰の兆し。
 
 舞台である大鷹市駅前通りの一等地にある城戸珈琲は地元名士である城戸寛治が趣味で創業した喫茶店で、いまは先ごろ亡くなった寛治に代わり孫娘の美都子が23歳の若さでオーナーを引継ぎました。
 
 当然一等地にある城戸珈琲に目を付けたのが地価高騰を狙って地上げ計画に乗り出したヤクザ組織の鷹尾組です。
 チンピラたちを使って嫌がらせを行うのですが、この城戸美都子、女だてらに空手二段の腕を誇り、逆にチンピラどもを叩きのめすじゃじゃ馬ぶりで、高校時代は正義感溢れる任侠肌の女番長としても名を馳せていました。
 
 それだけではなく小癪なことに大鷹市の生きた伝説と謳われるほどの美貌はまさしく保守派の象徴として地上げ計画を大きく狂わせる存在になっているのです。
 
 この鷹尾組と美都子とは浅からぬ因縁もあり(かつて組員だった富樫‥腕っぷしと男気で一目置かれていた‥と美都子は恋仲であり、地上げ計画の主導者である千野は富樫と犬猿の仲だった)千野としては計画が進まない要因がこの美都子にあることも癪の種で、また計画の黒幕である松菱土地開発の小松原にしても二年も前から着手していた地上げが、美都子一人に手こずらされている事実に報復の手段を講じ始めます。
 
 小松原の綿密な調査によって城戸珈琲の従業員であり城戸寛治の忠実な部下だった焙煎職人の六郎が、美都子に邪恋を募らせ嫉妬から人を雇い富樫を殺害していた事実を突き止め、それをネタに六郎を引き込み美都子を裏切らせるのに成功。
 そして美都子の知らぬ間に城戸珈琲を抵当に7000万もの借金を作らせました。
 
 金策に走り回る美都子ですが、すでに根回しが進み債権回収も危ういと噂(これも小松原の計略である)の城戸珈琲に手を貸す金融業者などいるはずもなく、一週間の返済猶予期間は迫り、美都子にとって最悪なことに七千万の債権は鷹尾組系列の暴力金融、ホーク金融へと移行してしまいます。
 
 城戸珈琲を差し押さえようという鷹尾組若頭、千野に対し必死に頭を下げる美都子。
 愛する祖父の遺した城戸珈琲を守るためとはいえ、かつての恋人富樫が見下していたヤクザの風上にもおけぬウジ虫のような男、千野に頭を下げる口惜しさに唇を噛みしめますが、さらには借金返済のため鷹尾組へと単身出向き、これまでの無礼を詫びる下着姿での接待を命じられてしまうのでした。
 
 ところで生贄のよいところは美都子がただ美しさから淫鬼たちに目をつけられてしまい、おぞましい色地獄に堕とされる薄幸のヒロインではないというところでしょう。
 
 まだ23歳の小娘が多少空手を使えるからと調子に乗ってヤクザに歯向かい、あまつさえ大鷹市発展の礎になる地域開発を邪魔までする身の程知らず。
 しかも従業員の六郎の恋心を踏みにじり、亡き富樫と恋仲になる裏切りで裏切りのきっかけを作り、また同じようにウエイトレスの百合の窮状や想いにも気付かない傲慢さが結果として小松原らの包囲網を成功させる隙を作っているのです。
 
 ヤクザ相手に粋がらず、城戸珈琲の買収にも素直に首を縦に振り、六郎や百合に対してもう少し注意を払っていれば、鷹尾組の罠は瓦解していたわけで美都子は何度も選択肢を間違えていたわけですね。
 もちろん逆らい続けていても問題はありません。それを跳ね除けるだけの強さがあれば、ですが。
 
 結局美都子はヤクザたちを舐め切って、その怖さを知らずに高校時代を引きずったまま無敵を気取った跳ねっ返りでしかなく、その報いとして淫鬼たちの罠に嵌められ、操を散らし、自分でも気づかなかったマゾの血を目覚めさせられ、色地獄に堕とされれしまうわけです。
 
 これが他のヒロインたちの同情を禁じ得ない薄幸さと違う小生意気な小娘が辿る自業自得の、まさしくこれからミニ新幹線計画で張ってしていくであろう大鷹市への生贄という痛快無比な物語の面白さだと思います。
 
 さて、そんな生意気な美都子ですから己の身の程も知らず、借金を待って欲しいと頼んでいる立場だというのに、酌をしている最中頭に血を上らせて鷹尾組の若い衆を叩きのめしてしまいます。
 また選択肢を間違えました。ここで大人しく組員たちのご機嫌を取っておけば一時しのぎにはなったでしょう。
 ですがなまじっかヤクザも倒せる空手の腕を持つだけに勘違いしてしまっているわけです。
 当然それも織り込み済みで罠にかけている千野からすれば笑いが止まりません。仲間に引き込んだ六郎の演技で追い打ちをかけて、見事美都子の空手を封じる縄掛けに成功。
 さらにバカな小娘を追いつめるべくコカインを塗りたくったペニスを相手に時間制限の尺八勝負に持ち込み、見世物を楽しみます。
 
 制限時間は30分。射精時間をコントロールできる巨根の持ち主に加え、すでに見世物の前に射精をして準備万端の狂二を相手に両手を縛られ口だけで時間内に射精させるなど出来るわけがありません。
 事実、美都子は散々鷹尾組の組員に喧嘩を売っておきながら、縄を解き手を使わせてくれと泣き言を言い出す始末。
 ほんとにバカな小娘です。
 そもそもご機嫌伺いに向かった相手を空手で叩きのめして、さらには従業員の六郎まで殴り込みに来てしまい、輪姦にかけられるところを温情で制限時間内に狂二を射精させれば城戸珈琲の借金も待ってもらえ、美都子の罪も六郎のことも許して帰してくれる好条件に、制限時間を超えれば罰ゲームが待っているなど当たり前の話です。
 
 だというのに罰ゲームのことを聞いた美都子は鷹尾組を卑怯呼ばわり、ペニスに塗った持続薬を麻薬を塗ったんでしょう! と弾劾する恩知らずぶり。
 しかしそれでも千野たちは怒りもせず、紳士的にゲームを続行させあくまで美都子にチャンスを与えてくれます。
 嫌がりつつも必死のフェラチオを再開する美都子ですが、狂二を満足させるはずがコカインの効果に次第に意識が朦朧としてフェラチオ奉仕に夢中になっていきます。
 あわや失格というところで制限時間が迫っていることを教えてくれる千野たちに、美都子は感謝すらしません。
 やはりというべきか、天罰覿面制限時間に届かず失敗してしまうのでした。
 
 約束を果たしてもらおうと詰め寄る鷹尾組組員たちに美都子は半狂乱に怯え、千野に助けを求めます。
 千野さんのことを馬鹿にしていたくせにいざ自分の身が危ういとなれば勝手なものです。
 千野はそんな身勝手極まりない美都子を優しく介抱し、せめてお礼にキスくらいはと唇を求めるのですが、それさえ美都子は拒む恩知らずぶりを発揮。
 なだめすかしてようやくキスを許せば、助けてくれた恩も忘れて心の中で富樫が軽蔑していたハンパなヤクザと罵っているのですから千野さんもいい面の皮です。
 
 さすがの千野さんもそんな美都子の態度に無償の慈善を働くのも飽いたのか、組員たちに輪姦をかけられる代わりに自分の情婦になれと提案してきます。
 そうすれば借金も待ってやるし、六郎も解放する。
 ここまで譲歩しても美都子はまだ首を縦に振りません。
 そんななか電話が鳴ります。美都子を連れ出され場が持たなくなった組員たちが腹立ちまぎれに六郎に暴行を働こうという知らせです。
 さすがに自分を助けようとして捕まった六郎を犠牲にすることも出来ず、美都子はようやく千野の情婦になることに頷くのでした。
 
 ここまででいかに美都子が恩知らずで千野が情けをかけていたかがよくわかります。
 とはいえ、千野も一廉のヤクザ者です。
 これまで地上げ計画を邪魔し、若い衆に怪我までさせた相手に落とし前をつけないわけにもいきません。
 一時はあまりの気性の荒さに攫って輪姦にかけたあと手足を切り落としてダルマ情婦にでもと考えもしましたが、小松原に窘められましたし、なによりここまでくれば男の甲斐性の見せどころです。
 部屋に仕掛けたカメラを通して組員たちを楽しませてやるのも若頭の務めと、さんざん手を焼かせてくれた美都子へのお礼も兼ねて、こってりと可愛がってあげるのでした。
 

 
 とうとう美都子は一糸まとわぬ素っ裸となった。すかさず千野は、秘奥を露呈させるべく、その腰の下へ大きめの枕をあてがった。
「さあ、ご開帳だ。花嫁のオマンコを拝ませてもらおう」
「いや、いや、いやん」
「こら、脚を閉じるな。ひろげろ。手こずらせると狂二も連れてくるぞ。あいつ、尺八の次はどうしてもオマンコでやりたい、などとほざいてやがるんだ。それでもいいか?」
 その言葉は効果覿面だった。みるみる太腿の力がゆるみ、その隙に千野はM字型に両脚を開かせた。
「よしよし、いい子だぞ」
「う‥‥ああ‥‥いやですっ‥‥見ないで、ああンン」
 美都子は泣きべそをかいた。尻の下へ枕が敷かれてあるため、まばゆいばかりの明るさのなか、羞恥の源泉だけでなく菊蕾まで、いやというくらいに相手の眼前へさらされてしまうのである。
「これが美都子のオマンコか‥‥」
「だめェ‥‥アッア‥‥」
 その美しさに千野は思わず目をみはった。
 かつて富樫の肉棒で情熱的に愛されたであろうそこは、ラビアが少しも変色しておらず、処女のごとく清純な薄紅色のままなのだ。小ぢんまりとした花弁の形もいい。やや肉厚の壁肉が、見事な左右対称を見せて、深い縦の裂け目に沿って伸びている。
「なんと綺麗なもんだなあ、美都子。うれしいぜ。せっかくの愛しのマドンナが、どどめ色のマンコしてちゃ興覚めだからな」
「い、いやああ」
 そこは普段はぴっちり重なっているのだろうが、千野に下着越しにいじられたために口を薄く開き、鮮やかなサーモンピンクの粘膜をのぞかせている。内側はやはりヌルヌルに濡れ光り、わずかに会陰部まで蜜が垂れ流れて、なんとも卑猥な眺めだ。
 吸い寄せられるように千野は顔を近づけた。ひめやかな百合の花の匂いが、美都子のなかの女を感じさせた。
(この女のここを思い浮かべてせんずりしてる野郎が、大鷹の町だけで何千といるだろうに‥‥ああ、いま俺は、この町の生きた伝説をあばき、犯そうとしているのだ)
 千野の興奮はいやまし、額からタラタラ汗が流れてくる。
「ケツの穴まで丸見えだぜ。へっへ。こっちの穴もずいぶん可愛らしいんだな」
 可憐な菊蕾のほうは一目で処女とわかった。そこは自分のために富樫が残してくれておいたんだ、と千野はほくそ笑んだ。
 美都子の白い内腿がぴくぴく摩擦した。汚辱に耐えきれず、なんとか閉ざそうとするのを、千野がニヤニヤして左右へ押しひろげる。
「ああ、千野さん、こ、こんなふうなやり方は、あんまりです。もう‥‥もう許してください」
「こんなふうって、どんなふうだ?」
「ヒイイ」
 クレバスから肛門にかけて、指の腹でなぞられた。しとどな花蜜が溢れているから、ヌチャヌチャといやらしい感触がきわどい個所を走り抜け、美都子はのけぞった。
「ひひひ。感じるか? 敏感なんだなあ、美都子は」
 面白がって千野はさたに女体を責め立てた。左手で花芯を包む薄皮をくるりと剥き、露出したヌメ紅い肉粒をこりこり刺激しながら、右手の指は陰裂からアナルを微妙なタッチで愛撫する。
 それを何度か繰りかえすうち、新たな樹液がどろりどろりと流れだし、濃い匂いがツンと千野の鼻を刺激する。
「うう‥‥ああ、千野さんっ、ねえ‥‥」
 美都子は切なげな声を放ち、たまらない感じで腰を揺すった。
 千野は、女の股間から顔をあげた。実にそそられる眺めだった。ちょうどその角度から、縄で絞りだされているたわわな乳ぶさと、ぴーんと尖った桜色の乳頭がぷるんぷるん揺れるのが見えるのだ。そして美麗な肉丘の向こうには、シクシク甘い涕泣をもらす美都子の情感的な横顔がのぞけた。
 きっと今頃、狂二や六郎や他の連中は、さぞ魔羅を膨らませているこちらを見つめていることだろう。
「ねえ‥‥美都子、もう覚悟はできていますわ。だから‥‥だから、もう、いっそひと思いに」
 それ以上は言えず、真っ赤になって顔を伏せた。
「そう言われちゃ、よけいにいじめたくなるぜ。へへ、それが男心ってもんだ」
 千野は中指の先を、いきなり肉の割れ目に埋めこんだ。
 ぴっちり締まった肉門のあたりで、焦らすように軽く出し入れすると、美都子の身悶えは急激に高まり、「ああ、やめてっ」と狼狽しきった悲鳴を発する。
「さすがの城戸美都子も、喧嘩の時とはだいぶ勝手が違うようだな。えへっへ。寝技は苦手かよ。ここを責められるとそんなにつらいのか?」
「う、うう‥‥や、やめてェ」
 美都子は奥歯をキリキリ噛みしめ、くやし泣きした。どうしてこんなに乱れてしまうのか自分でもわからないのだった。
「しかしずいぶんお上品なお口なんだあ、おめえ。そうら、きつきつだぜ」
 入口の窮屈さをとくと確認し、千野はうれしそうに口もとをほころばせた。それから少しずつ熱い花蜜でたぎる体内へ指を埋めこませてゆく。
 膣肉はまだいかにも使いこんでいない感じで、異物の挿入に驚いたように、粘膜がぴくりぴくりと新鮮な反応を指にかえす。しかし抽送を行ううちにすぐになじんで、蜜を吐きかけ、ねっとり甘く指腹に絡みついてくるではないか。
「ほほう。嫌いじゃないらしいな。マンコの奥までようく練れてやがる」
「あっ、あっ、あン、許して、もう‥‥もういやっ」
「そらそら、いいか。いいのか、美都子」
「ど、どうしてっ、どうしてェ」
 中指で何度も肉層をえぐられるうち、美都子の腰のうねりが大きくなる。もう自分で自分の肉体がコントロールできなくなっている。爪先を宙に浮かせたままM字方に開いた腿がブルブルする。その瞬間が近づいてきているのは明らかだった。
「へっへへ。だいぶ溜まってたんじゃねえのか、おめえ」
 これでシリコン入りの剛棒を咥えこませたら、いったいどれほど悶え狂うことか。指で犯しながらそう思うと、千野の胸は妖しく高鳴る。
「うっ‥‥」
 厳しく縄掛けされた上半身が弓なりに反りかえる。腰をやや宙に浮かせ気味に、すらりとした太腿をぴーんと突っぱらせた。そして奥深く埋めこまれた千野の指を食い千切らんばかりに、肉層が猛烈な収縮を示した。
「フフフ‥‥よしよし」
「ああっ、千野さんっ!」
 千野が優しく声をかけてやると、美都子は甘えるようにいっそう狂おしいよがり泣きを噴きこぼし、そのまま一気に昇りつめた。
 
 美都子が気をやっても、まだ千野は満足しない。そのファッションモデルのような美しい下半身を抱えこんで、粘っこい色責めを続行している。
 指に加えて今度は口に舌も使って、クリトリスと秘肉に執拗なクンニリングスを行い、さんざん美都子をすすり泣かせている。さらにアナルのなかまで舌を差し入れて、新たな蜜汁を絞りとろうとするのである。
「もう‥‥許してくださいっ。あ、あっうう、そこはいやです」
 身をよじり黒髪を振り乱して懇願する美都子。念入りに寝化粧させられた美貌には汗の玉が浮かび、縄の食いこんだ胸の谷間にも汗が噴きだしている。
「お願いです、千野さん‥‥そ、そんなところ、触らないでっ」
 しかし千野が聞き入れるはずもなかった。そのうちにまたも屈辱のオルガスムスが近づいてきてしまう。
(ああっ、やっぱりあの狂二という男は、何か麻薬を塗っていたのだわ)
 淫楽に熱く痺れる頭の隅で、ふと思い起こす。こんなに突然変異のように自分の肉体が淫らになってしまった理由は、そうとしか考えられない。
「またイキてえんだろ。へへ、いいんだぜ、遠慮せずにイッてみろよ」
 唾液でヌルヌルの隆起しきったクリトリスを、指の腹で急ピッチで揉みしごかれる。と同時に、聖裂からアナルにかけてを舌先がしつここう這いまわり、ネチャリネチャリ舐めしゃぶられる。
「いやああ‥‥アン‥‥アッアン‥‥ひどいっ‥‥」
 よがり泣きと口惜し泣きのまじった、なんともすさまじい声をまきちらす美都子。
 嫌悪する男の指と舌で性器をいじられ、何度もイカされるつらさ、みじめさは、たとえようもない。今ほど女に生まれてきたことを悔やんだことはなく、いっそ舌でも噛んで死にたいくらいだった。
 ああ、天国の富樫になんと詫びればいいのだろう。しかし意思とは裏腹に、ひとりでに腰がくねくね動き、とうとう二度目の絶頂へ達してしまう。
「も、もういやン、あ、あ、千野さんっ」
「フフフ、可愛いもんだな、おい」
 憎い富樫にからかわれながら、美都子はもう駄目ッと泣きじゃくりながら、淫らに腰を揺すって上り詰めるのだった。

  

 さすがは腕っぷししか取り柄のない富樫と違い、組に利益をもたらし続けた凄腕千野です。
 あれだけ嫌だ嫌だと喚いたじゃじゃ馬娘を手練手管で引き込み、恋人富樫に操を立てていたはずの美都子もあっけなくイカせてしまいます。
 覗いていた組員たちもその呆気なさに大笑いです。
 なんのことはない、富樫に操をたて硬派を気取っていた女番長はマゾだったわけです。
 
 いくらコカインを使われたとはいえ、半端なヤクザ者と見下していた千野を相手に本番ではなく指と舌だけで一度ならず二度も恥をさらす美都子の情けなさときたら。
 天国の富樫にどう詫びればとかほざきつつ、千野さんに遠慮せずにイッていいと言われれば、甘え泣いてあっさり絶頂するのですから、富樫も苦笑いでしょうね。
 さて十分美都子を追いつめ、いよいよ本番です。

  
 あの醜い瘤だらけの長大なペニスで、生肉を削られるその恐怖、そして恥辱感‥‥。しかしそれよりも美都子が本当に恐れているのは、千野のような男に犯されながら、心ならずも強烈なエクスタシーに達してしまうのではないか、ということだった。
 なにしろ指と口で責められただけで、不覚にも二度も達してしまっているのだ。麻薬を使われたせいだろうか、今も身体中の器官がジンジンと甘く疼いている。このうえあの凶悪なペニスを突っこまれて、はたして理性を保っていられるかどうか。

  
 とかなんとか煩悶していた美都子ですが、千野さんの極太ペニスを突っこまれてマゾの血が目覚めないわけもなく。

  
「いいんだろ、美都子。ほらほら。オマンコいいんだろ?」
「あ、ああ、千野さんっ‥‥」
 美都子は情感的な目もとを紅く染めながら、遠慮がちに腰をうねらせはじめた。
「へっへへ。おまえは男相手に威勢よく単価切るより、そうしてスケベに腰振ってるほうがずっと似合うぞ。わかったな、こら」
 うねり乱れる絹糸のような黒髪をつかんでぐいぐい揺さぶる。熱く火照った美貌が妖しくマゾヒスチックに潤む。
 片方の手では、麻縄に挟まれた胸乳をこねくりまわす。尖りきった乳首をつまみあげる。そうして、シリコン入りの剛棒を確実に子宮口まで届かせ、かさにかかって美女の官能を追いつめるのだ。
「ひいいっ!」
「イクのか? こら、イクと言ってみろ」
「‥‥や‥‥やン‥‥いやアン‥‥」
「言ってみろ。それが情婦のつとめだぞ」
 千野が、さらに荒々しく黒髪を揺さぶり、はずみをつけて膣肉を串刺しにする。
「イ‥‥ク‥‥う‥‥うう‥‥イクう」
 とうとう美都子はその言葉を口にした。同時に蜜壺全体が快美な蔓と化して、キュウッ、キュウッと音が聞こえそうなくらいに怒張を猛烈に緊めつけてきた。
 今度は千野が必死で歯を食いしばって射精感を耐えた。こんなにも身を灼きこがす興奮は初めてだった。名器のもたらす粘膜への快感ばかりでなく、白い裸身をクネクネさせ昇りつめてゆく美都子の、その悩ましい反応ぶりがたまらなく刺激的なのだった。
 千野は真っ赤な顔をしてどうにか踏みとどまった。そして美都子が激しく極めるのを見届けてから、ようやく彼自身もスパートをかけた。
「美都子‥‥うおお、美都子っ、いいっ、いいぞ」
 下半身全体で勢いよく女体へぶち当たってゆく。タプンタプンと腿の肉がぶつかり合う音がする。
「あ、ああっ、千野さん」
 再び美都子も連れ戻された。
 互いの粘膜と粘膜の接触が、極限まで近づいている感じだ。ようやっと一緒にイケる。それが嬉しくてならない。今度は受け身ばかりでなく大胆に腰をくねらせ、よがり泣きながら積極的に迎え入れる。
「おおうっ!」
 千野が吠えた。
 燃えるような熱いほとばしりを子宮口へ浴びせかけた。
「イッちゃう‥‥美都子、また‥‥またイッちゃう」
 美都子は愛らしく泣きべそをかきながら、緊縛された裸身を狂おしくはずませた。
 

  
 
 序盤では都会からやってきた高慢なテレビ局の人間を見事懲らしめ、まさに肩で風切る勢いだったじゃじゃ馬もこうなると可愛いものです。
 遠慮がちに使っていた腰も最後には大胆にうねらせ、千野の剛棒を咥えこんで泣きべそかきながらイッてしまう様はまさに大笑い。
 ここまで生意気な美都子の態度に、いつ天罰が下るのかとやきもきしていた読者の留飲も下がるというものです。
 紆余曲折はありましたがこうして借金返済には猶予を与えてもらい城戸珈琲は存続、美都子は輪姦されてしかるべきところを千野に救ってもらうという大団円を迎えました。
 
 美都子に対し、千野の最後の確認です。
 


「これでおまえはもう完全に俺の女だぞ。 そうだな?」
「……え、ええ」
「ちゃんとはっきり答えてみろや、うりゃ」
 規則正しいピッチで膣肉を削りながら、髪を荒々しくわしづかみ、やくざっぽく迫る。
「ああっ……..美都子は、千野さんの…… 女ですわ」
 ひときわ顔を紅く染めて言う。 天国の富樫を裏切る結果になることが、今の美都子には背徳 の快楽さえもたらすのだ。
 千野は満足げな笑みを浮かべ、熱い息を吐いてキスを求める。美都子はすべての過去を断ち 切るように、情熱的に舌を絡ませてゆく。ヌルリと流しこまれる唾液をうれしげに嚥下する。
(ああ、これでいいんだわ。これでお店もつづけられるし、六さんだって喜んでくれる。私が、私だけが、我慢すればいい・・・)
 

  
 
 う~ん、ここまで可愛がってもらってしっかり自分も満足しておきながらなるで自分が犠牲にでもなったかのような心持のようです。
 やはりこの小娘をわからせるには千野さんにもっと頑張ってもらわないといけないようです。
 最後の一文ではそんな美都子の考えがどれほど甘いのかを明示されています。

 
 今この時を境に、どれほどの淫靡地獄の深みへ転げ落ちてゆくことになるのか、そんなことは夢想だにしていなかった。
 

 

 といった具合いで第一巻魔姦地獄は終わります。
 淫虐痴獄編へと続く。

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